MEMBER & RESEARCH

主にリハビリテーション医学・科学、理学療法学、作業療法学、言語聴覚療法学、そして神経科学領域において、運動制御・学習、認知・行動、身体性、社会性などをキーワードに、脳卒中後運動障害や高次脳機能障害、また、慢性疼痛の病態分析、ならびにリハビリテーション療法の開発およびその効果の検証などといった「ニューロリハビリテーション」の研究を行っています。

脳卒中リハビリテーション学グループ

脳卒中後に感覚・運動障害や高次脳機能障害が出現し、日常生活が不自由になり、社会的制限が余儀なくされる対象者も少なくありません。本グループでは、脳卒中後に生じる姿勢バランス・定位障害、歩行障害、上肢運動障害、道具操作障害、半側空間無視、身体・病態失認、失行の病態メカニズムを分析するとともに、その病態のクラスターやサブタイプ分類を行なっています。そしてタイプ別の最適なリハビリテーション手法の考案・効果検証に焦点化し研究を遂行しています。

代表的な研究成果

Morioka S, Osumi M, Nishi Y, Ishigaki T, Ishibashi R, Sakauchi T, Takamura Y, Nobusako S. Motor-imagery ability and function of hemiplegic upper limb in stroke patients. Ann Clin Transl Neurol. 2019 Feb 17;6(3):596-604.

Ohmatsu S, Takamura Y, Fujii S, Tanaka K, Morioka S, Kawashima N. Visual search pattern during free viewing of horizontally flipped images in patients with unilateral spatial neglect. Cortex. 2019 Apr;113:83-95.

Nobusako S, Ishibashi R, Takamura Y, Oda E, Tanigashira Y, Kouno M, Tominaga T, Ishibashi Y, Okuno H, Nobusako K, Zama T, Osumi M, Shimada S, Morioka S. Distortion of Visuo-Motor Temporal Integration in Apraxia: Evidence From Delayed Visual Feedback Detection Tasks and Voxel-Based Lesion-Symptom Mapping. Front Neurol. 2018 Aug 27;9:709.

Takamura Y, Imanishi M, Osaka M, Ohmatsu S, Tominaga T, Yamanaka K, Morioka S, Kawashima N. Intentional gaze shift to neglected space: a compensatory strategy during recovery after unilateral spatial neglect. Brain. 2016 Nov 1;139(11):2970-2982.

さらに詳しく≫

高村 優作

所属畿央大学

職種CREST特任研究員

研究テーマ

発表資料

水田 直道

所属日本福祉大学

職種客員研究員/助教

研究テーマ脳卒中患者の歩行に関する研究

発表資料

赤口 諒

所属博士後期課程/摂南総合病院

職種理学療法士

研究テーマ脳卒中後の物体把持運動障害に関して

発表資料

乾 康浩

所属博士後期課程/奈良県総合リハビリテーションセンター

職種理学療法士

研究テーマ脳卒中患者の不整地歩行に関する研究

発表資料

蓮井 成仁

所属博士後期課程/宝塚リハビリテーション病院

職種理学療法士

研究テーマ脳卒中患者の歩行能力の回復と筋シナジーの関係

発表資料

大野 泰輔

所属博士後期課程/西大和リハビリテーション病院

職種作業療法士

研究テーマ左半球損傷患者の道具使用障害に関する研究

発表資料

南川雄二

所属修士課程/西大和リハビリテーション病院

職種作業療法士

研究テーマ脳卒中患者の日常生活における上肢活動に関する研究

発表資料

山崎雄一郎

所属博士後期課程

職種理学療法士

研究テーマ脳卒中により運動失調を呈した患者の歩行障害に関する研究

発表資料

山内大輔

所属修士課程/森之宮病院

職種理学療法士

研究テーマ回復期脳卒中患者における体幹機能と歩行動作との関連性

発表資料

本川剛志

所属修士課程/トヨタ記念病院

職種理学療法士

研究テーマ片側脚重錘負荷が歩行パラメータの対称性と下肢筋活動に及ぼす影響

発表資料

田上友希

所属修士課程/徳島赤十字病院

職種理学療法士

研究テーマ体幹機能評価における項目難易度の検討-下位項目に対してRasch分析を用いて-

発表資料

中尾章吾

所属修士課程/岡波総合病院

職種理学療法士

研究テーマ脳卒中患者の歩行時におけるLeading Limb Angleの機能的要因について

発表資料

大西 空

所属修士課程/宝塚リハビリテーション病院

職種

研究テーマ網様体脊髄路の興奮性増大が歩行時の筋シナジーに及ぼす影響

発表資料

山本瑞樹

所属修士課程/京都きづ川病院

職種理学療法士

研究テーマ脳卒中患者の歩行中の腕と脚の協調パターン

発表資料

甲斐 匠

所属修士課程/初台リハビリテーション病院

職種理学療法士

研究テーマ脳卒中患者における長下肢装具の使用が立位姿勢制御へ及ぼす影響

発表資料

小仁田 充

所属修士課程/船橋市立リハビリテーション病院

職種理学療法士

研究テーマ重度意識障害患者における意識検出方法と理学療法の検討

発表資料

堀 めぐみ

所属修士課程/宝塚リハビリテーション病院

職種理学療法士

研究テーマ脳卒中患者における歩行時の視線と脳活動について

発表資料

身体性システム学グループ

哲学で議論されてきた身体意識や身体性(embodiment)は、「自分の身体が自分のものであるという所有の意識(身体所有感;sense of ownership)と「この自分の運動を実現させているのは自分自身であるという主体の意識(行為主体感;sense of self-agency)」に区別されています。本グループでは、人の身体意識ならびに脳卒中後や運動器疾患でみられる身体性変容のメカニズムについて調べるとともに、身体性変容を改善させるニューロリハビリテーションの開発・検証を行っていまます。加えて、人が主体的に生きるために必要な環境・手続きについて調べています。

代表的な研究成果

Miyawaki Y, Otani T, Morioka S. Agency judgments in post-stroke patients with sensorimotor deficits. PLoS One. 2020 Mar 18;15(3):e0230603.

Morioka S, Hayashida K, Nishi Y, Negi S, Nishi Y, Osumi M, Nobusako S. Changes in intentional binding effect during a novel perceptual-motor task. PeerJ. 2018 Dec 11;6:e6066.

Katayama O, Tsukamoto T, Osumi M, Kodama T, Morioka S. Neural Mechanism of Altered Limb Perceptions Caused by Temporal Sensorimotor Incongruence. Front Behav Neurosci. 2018 Nov 20;12:282.

Osumi M, Nobusako S, Zama T, Taniguchi M, Shimada S, Morioka S. Sensorimotor incongruence alters limb perception and movement. Hum Mov Sci. 2018 Feb;57:251-257.

さらに詳しく≫

宮脇 裕

所属産業総合研究所

職種客員研究員/研究員

研究テーマ運動制御と身体性の関連について

発表資料

林田 一輝

所属宝塚医療大学

職種客員研究員/助教

研究テーマ脳卒中患者の運動主体感

発表資料

田中智哉

所属修士課程/福知山市民病院

職種理学療法士

研究テーマ人工膝関節全置換術後の痛みと身体性

発表資料

小山皓生

所属修士課程/静岡県立総合病院

職種理学療法士

研究テーマTKAに対する腱振動刺激が運動錯覚を引き起こす因子の検討

発表資料

安藤佳貴

所属修士課程

職種理学療法士

研究テーマ要介護被保険者の行為主体感に及ぼす影響因子の検討

発表資料

産屋敷 真大

所属修士課程/市立福知山市民病院

職種理学療法士

研究テーマ身体所有感の変容が身体周辺空間に与える影響

発表資料

永瀬 裕也

所属修士課程/八千代病院

職種理学療法士

研究テーマ脳卒中患者の行為主体感の変容に及ぼす影響因子の検討

発表資料

下田 翔大

所属修士課程/武蔵ヶ丘病院

職種理学療法士

研究テーマ触覚的共同行為における目的共有が前下頭頂小葉での予測的な神経活動の及ぼす影響

発表資料

嶋野 歩美

所属学部ゼミ4回生

職種

研究テーマ運動主体感と精神機能の関係

発表資料

弥永 大斗

所属学部ゼミ4回生

職種

研究テーマ運動主体感の増幅のための閾値

発表資料

武田 英晃

所属学部ゼミ生4回生

職種

研究テーマ運動主体感を増幅させる要因

発表資料

市原 渚豊

所属学部ゼミ4回生

職種

研究テーマ運動主体感生成中の脳活動

発表資料

疼痛リハビリテーション学グループ

慢性疼痛(chronic pain)は痛覚受容器の興奮というよりも、中枢神経系の可塑的異常によって起こることが周知となっています。とりわけ慢性疼痛の原因は脳の機能不全であることが多くの神経生理学的研究によって明らかにされています。

本グループでは、痛みの慢性化に影響する情動、認知の影響・メカニズムを探求するとともに、慢性疼痛の予防および改善を目的としたニューロリハビリテーションの開発、ならびにその効果検証を行っています。

代表的な研究成果

Nishi Y, Osumi M, Nobusako S, Takeda K, Morioka S. Avoidance Behavioral Difference in Acquisition and Extinction of Pain-Related Fear. Front Behav Neurosci. 2019 Oct 11;13:236.

Shigetoh H, Osumi M, Morioka S. Experimental Pain Is Alleviated by Manual Traction Itself Rather than Subjective Bias in the Knee: A Signal Detection Analysis. Pain Med. 2019 Jul 1;20(7):1347-1354.

Imai R, Osumi M, Ishigaki T, Kodama T, Shimada S, Morioka S. Effects of illusory kinesthesia by tendon vibratory stimulation on the postoperative neural activities of distal radius fracture patients. Neuroreport. 2017 Dec 6;28(17):1144-1149.

Sato G, Osumi M, Morioka S. Effects of wheelchair propulsion on neuropathic pain and resting electroencephalography after spinal cord injury. J Rehabil Med. 2017 Jan 31;49(2):136-143.

さらに詳しく≫

平川 善之

所属福岡リハビリテーション病院

職種客員准教授/理学療法士

研究テーマCRPS患者の身体イメージ

発表資料

佐藤 剛介

所属奈良県総合医療センター

職種客員准教授/理学療法士

研究テーマ脊髄損傷後の疼痛に関する研究

発表資料

重藤 隼人

所属京都橘大学

職種客員研究員/助教

研究テーマ慢性腰痛患者の運動時筋活動と疼痛関連因子の関連性

発表資料

田中陽一

所属兵庫医科大学

職種客員研究員/講師

研究テーマ慢性疼痛者の疼痛律動性

発表資料

藤井 廉

所属武蔵ヶ丘臨床研究センター

職種客員研究員/主任研究員

研究テーマ腰痛有訴者における作業関連動作の解析

発表資料

古賀 優之

所属博士後期課程/協立病院

職種理学療法士

研究テーマ左半球損傷患者の道具使用障害に関する研究

発表資料

高下大地

所属修士課程/大手町リハビリテーション病院

職種作業療法士

研究テーマ孤独感が疼痛強度に及ぼす影響について

発表資料

杉野達也

所属修士課程/三重北医療センター菰野厚生病院

職種作業療法士

研究テーマがん性疼痛における日内律動性について

発表資料

運動制御・学習グループ

ヒトの運動制御を対象に、その障害のサブタイプを明確にし、タイプ別ならびにメカニズム・ベースドなリハビリテーション手法の開発ならびにその効果検証を行っています。とりたてて、姿勢反射システムや姿勢制御システムに関して中心的に研究を遂行しています。また、情動や痛みが上肢運動制御に影響するメカニズムを解析したり、そのモデルを作成しています。一方で、運動学習戦略(教師あり学習、教師なし学習、強化学習)をどのように用いることで、効果が増強するかも明確にしています。さらに、2者間の運動共鳴や身体同調に関連した研究を遂行し、そのメカニズムならびに臨床応用を探求しています。

代表的な研究成果

Ishigaki T, Imai R, Morioka S. Association between Unintentional Interpersonal Postural Coordination Produced by Interpersonal Light Touch and the Intensity of Social Relationship. Front Psychol. 2017 Nov 23;8:1993.

Fujita H, Kasubuchi K, Wakata S, Hiyamizu M, Morioka S. Role of the Frontal Cortex in Standing Postural Sway Tasks While Dual-Tasking: A Functional Near-Infrared Spectroscopy Study Examining Working Memory Capacity. Biomed Res Int. 2016;2016:7053867.

Ueta K, Okada Y, Nakano H, Osumi M, Morioka S. Effects of voluntary and automatic control of center of pressure sway during quiet standing. J Mot Behav. 2015;47(3):256-64.

Fuchigami T, Morioka S. Differences in cortical activation between observing one's own gait and the gait of others: a functional near-infrared spectroscopy study. Neuroreport. 2015 Mar 4;26(4):192-6.

さらに詳しく≫

石垣 智也

所属名古屋学院大学

職種客員研究員/講師

研究テーマ対人ライトタッチにおける姿勢動揺の同調

発表資料

植田 耕造

所属JCHO滋賀病院

職種客員准教授/理学療法士

研究テーマ神経障害患者における姿勢制御に関して

発表資料

西 祐樹

所属長崎大学

職種客員研究員/助教

研究テーマ運動制御/データサイエンス

発表資料

藤井 慎太郎

所属西大和リハビリテーション病院

職種研究生/理学療法士

研究テーマ立位姿勢制御の特徴分析に関する研究

発表資料

寺澤 雄太

所属博士後期課程/西大和リハビリテーション病院

職種理学療法士

研究テーマパーキンソン病の歩行における機能低下と能力代償に関する要因

発表資料

福留広大

所属修士課程/登美ヶ丘リハビリテーション病院

職種理学療法士

研究テーマ異なる認知負荷の二重課題歩行が転倒恐怖を有する高齢者の歩行変動性に及ぼす影響

発表資料

和田 龍哉

所属修士課程/愛仁会リハビリテーション病院

職種理学療法士

研究テーマ脳卒中患者に対する二重課題練習が注意及びバランス機能に及ぼす影響

発表資料

社会リハビリテーション学グループ

人間はこの世に誕生し、親を中心とした大人の世話を積極的に受けて成長します。そして、自分自身が大人になれば、今度は子どもや後輩の世話を積極的に行います。教育システムが人間社会に根付いている背景には、人間はお世話好きであると言え、言い換えれば、他者と関係し集団を構成し、それを維持するように行動を起こすことが本能的に仕組まれているように思えます。

本グループでは、社会的行動に関わる共感、心の理論、コミュニケーション、自己・他者意識、利他的行動、道徳、倫理などの広範な領域に関する調査をするとともに、人間関係におけるソーシャルサポートや共有意思決定の意義、ならびにリハビリテーションプロセスにおけるそれらの効果について検証しています。

代表的な研究成果

Ogawa T, Omon K, Yuda T, Ishigaki T, Imai R, Ohmatsu S, Morioka S. Short-term effects of goal-setting focusing on the life goal concept on subjective well-being and treatment engagement in subacute inpatients: a quasi-randomized controlled trial. Clin Rehabil. 2016 Sep;30(9):909-20.

Morioka S, Osumi M, Shiotani M, Nobusako S, Maeoka H, Okada Y, Hiyamizu M, Matsuo A. Incongruence between Verbal and Non-Verbal Information Enhances the Late Positive Potential. PLoS One. 2016 Oct 13;11(10):e0164633.

さらに詳しく≫

尾川 達也

所属西大和リハビリテーション病院

職種客員研究員/理学療法士

研究テーマ理学療法領域の共有意思決定(Shared decision maiking)に関する研究

発表資料

長森 由依

所属博士後期課程/北陸大学

職種理学療法士

研究テーマ重症肢体不自由児と母における愛着評価指標の検討

発表資料

三枝 信吾

所属博士後期課程/東海大学

職種理学療法士/特定研究員

研究テーマ脳卒中患者のナラティブセルフに関する研究

発表資料

緒方 練人

所属修士課程/岸和田リハビリテーション病院

職種作業療法士

研究テーマ視覚的注意課題における刺激特徴、刺激量、運動負荷 による相互作用の検討

発表資料

PAGE TOP